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40代からの医療情報…現役看護師が監修

介護保険の範囲内だけでは十分でない場合も

高齢者介護の現場で働く人は約150万人。団塊の世代が75歳以上を迎える2025年度には、最大249万人が必要とされます。課題は処遇の改善です。平均賃金は月21万円。全産業平均32万円と比べ、大幅に低いのが現状です。



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働き手の8割が女性。短期間で資格が取れて「専門性が低い」とみなされ、低い賃金を強いられている傾向があります。それでも、介護職を選ぶ理由は「働きがいがある」が半数を超え、6割近い人が「働き続けられる限り続けたい」と答えています。

もっとも、厳しい職場ばかりとは限りません。東京都内の看護付きシェアハウス。28歳の訪問介護ヘルパーの女性は2013年5月から、NPO法人「グレースケア機構」で正規職員として働き始めました。

介護保険の枠内のサービスだけでは、高齢者が在宅生活を続けるのに十分でない場合が多いのが現状です。グレースケアは介護保険のきかない自己負担のサービスも提供。家族や高齢者の要望にこたえ、かつ働き手の賃金の安定も目指しています。月200時間弱働き、週休2日。手取りは20万円ほど。非常勤ヘルパーも時給1,800円前後です。

幼稚園教諭や介護ヘルパーの資格を取得後、派遣職員として特養で1年間働きました。戦時中の話から料理、礼儀作法まで教えてくれる高齢者たちと過ごすことが楽しくて仕方ありませんでした。「こんなにも誰かに必要としてもらえる職業、ほかにない」と感じました。

先進的なケアに取り組む全国の宅老所を見学してまわり、ここに決めました。「高齢者も、障害者も、子どもも、地域のみんなが集える宅老所のような居場所を作りたい」…そんな夢を持っています。

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