コレステロール値は「LH比」に危険性が潜む
健康診断のコレステロール値が基準内でも、動脈硬化の危険にさらされていることがあります。コレステロール値で大切なのは悪玉や善玉の量ではなく、それらの比率である「LH比」が大切なのです。『主治医が見つかる診療所』の「血液ドックスペシャル第4弾」で紹介されていました。
コレステロール値のLH比の重要性
元阪神の亀山つとむさんは現役引退後、68kgの体重が130kgを超えるほどまで太ってしまいました。そんな亀山さんの血液検査の結果から、コレステロール値の「LH比」の重要性を見ていきましょう。
まずは亀山さんのLDL悪玉コレステロールとHDL善玉コレステロールの検査結果です。それぞれ「70~139mg/dl」と「40~90mg/dl」が基準値ですが、悪玉コレステロールが138mg/dlで善玉コレステロールが41mg/dlでした。
どちらもギリギリ基準値内で一安心…と思いきや、じつはこの2つ数値の比率に問題があります。それが「LH比」と呼ばれる、LDL悪玉コレステロールがHDL善玉コレステロールの何倍あるかを示す数値です。
コレステロール値のLH比に注目
コレステロール値の「LH比」は、LDLをHDLで割って算出します。このLH比は、動脈硬化の危険性の指標として近年、非常に注目されている項目です。目安として「1.5以下」とされるLH比が、亀山さんは「3.4」。要注意とされる「2.0」を大きく上回っていました。
このほか、高感度CRPも重要な数値。通常のCRP検査では、体の中に炎症がおきているかどうかがわかりますが、高感度CRPは血管におこっているごくわずかな炎症まで確認できるものです。これで動脈硬化が始まっているかどうかがわかります。
基準値は400ng/dl以下ですが、亀山さんは857ng/dlと基準値の2倍以上。この数値はすでに、動脈硬化が始まっている可能性が大なのです。
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