医薬品情報:新アーター内服液の薬理作用と臨床効果
(名)東宝製薬,協和薬品工業が製造する新アーター内服液は、乗物酔によるめまい・吐き気・頭痛の予防及び緩和を目的とした鎮痛薬です。本剤には3種の有効成分が配合されており、それぞれが独自の薬理作用を持ちます。
乗物酔によるめまい・吐き気・頭痛の予防及び緩和に対して、スコポラミン臭化水素酸塩水和物は症状を緩和する作用があります。また、クロルフェニラミンマレイン酸塩は効果を発揮することで相乗効果を発揮します。
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配合成分の薬理学的特性
スコポラミン臭化水素酸塩水和物(0.48mg): 薬理学的特性として抗コリン作用を持つ成分で、乗り物酔いの予防や消化管・気管支の痙攣緩和に用いられます。 作用機序は副交感神経のムスカリン受容体を遮断し、分泌抑制や平滑筋弛緩作用を示します。 臨床効果として乗り物酔いの予防、胃腸の痙攣性疼痛、気管支喘息などの症状緩和に治療効果を示します。
クロルフェニラミンマレイン酸塩(8mg): 薬理学的特性として抗ヒスタミン作用を持つ成分で、くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどのアレルギー症状を抑えます。 作用機序はヒスタミンH1受容体をブロックすることで、かぜ症状やアレルギー反応の原因となる炎症反応を抑制効果を示します。 臨床効果としてくしゃみ、鼻水、鼻づまり、かゆみなどのアレルギー症状や、かぜによる炎症反応を臨床症状を緩和します。
無水カフェイン(100mg): 薬理学的特性として中枢神経を刺激する作用がある成分で、眠気を抑え、一時的な疲労感を軽減します。 作用機序は中枢神経系に作用してアデノシン受容体を遮断し、覚醒作用をもたらします。また、血管を収縮させる作用もあります。 臨床効果として頭痛・片頭痛の緩和、眠気の抑制、一時的な疲労感の軽減、呼吸器系の機能改善に治療効果を示します。
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薬理学的作用機序と臨床効果
これらの有効成分が協働的に作用することにより、乗物酔によるめまい・吐き気・頭痛の予防及び緩和に対して複合的な治療効果を提供します。スコポラミン臭化水素酸塩水和物が症状を抑制, クロルフェニラミンマレイン酸塩が選択的に作用するなど、多面的な薬理作用により症状の効率的な緩和を可能にします。
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副作用と臨床使用上の注意点
本剤の治療効果を最大化し副作用リスクを最小化するため、用法・用量の厳守が重要です。 特に注意すべき医学的所見として、服用後,乗物又は機械類の運転操作をしないでください(眠気や目のかすみ,異常なまぶしさ等の症状があらわれることがあります。)、アレルギー症状を起こしたことがある人。
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用法・用量および臨床使用ガイドライン
成人(15歳以上)1回1本(20mL)を服用してください。乗物酔いの予防には乗車船30分前に1回1本を服用します。なお,必要に応じて追加服用する場合には,1回1本を4時間以上の間隔をおき服用してください。1日の服用回数は2回を限度とします。を標準的な投与量としてください。症状の改善が見られない場合や有害事象が発現した場合は、投与を中止し医療専門家の診察を受けるよう指導してください。
※本情報は医療専門家による診断や治療を代替するものではありません。
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