医薬品情報：ローレンミコナクリームの薬理作用と臨床効果

万協製薬,日邦薬品工業が製造するローレンミコナクリームは、水虫，いんきんたむし，ぜにたむしを目的とした医薬品です。本剤には5種の有効成分が配合されており、それぞれが独自の薬理作用を持ちます。水虫，いんきんたむし，ぜにたむしに対して、ミコナゾール硝酸塩は病状を緩和する作用があります。また、クロタミトンは効果を発揮することで相乗効果を発揮します。

配合成分の薬理学的特性

クロタミトン（10g）: 本成分はかゆみを抑える作用を持つ成分で、様々な皮膚疾患の病状緩和に使用されます。薬理学的には皮膚の知覚神経終末に作用し、かゆみの伝達を抑制します。また、駆虫作用も持ちます。臨床的には湿疹、皮膚炎、虫刺され、じんましんなどによるかゆみの緩和、疥癬（かいせん）の治療に薬効を発揮します。 リドカイン（2g）: 本成分は局所麻酔作用を持つ成分で、皮膚や粘膜の痛みやかゆみを一時的に抑えます。薬理学的には神経細胞の電位依存性ナトリウムチャネルを遮断し、神経の興奮を抑えることで痛みなどの感覚を一時的に遮断します。臨床的には口内炎やのどの痛み、虫刺され、切り傷、擦り傷、湿疹などによる痛みやかゆみの緩和に薬効を発揮します。 グリチルリチン酸二カリウム（0.5g）: 本成分は甘草（カンゾウ）から抽出される成分で、抗炎症作用や抗アレルギー作用を持ちます。薬理学的にはコルチゾールの代謝を阻害することで抗炎症作用を示し、また免疫調節機能も持ちます。臨床的には炎症やアレルギー病状の緩和、口内炎やのどの痛みの軽減、肝機能の保護、胃粘膜の保護に薬効を発揮します。 尿素（3g）: 本成分は角質軟化作用を持つ成分で、皮膚の保湿や角質除去に用いられます。薬理学的には角質層のタンパク質や角質細胞間脂質の水素結合を切断し、角質を軟化させます。また、水分保持能力を高める作用もあります。臨床的には乾燥肌、角化症、爪の変形などの改善に薬効を発揮します。角質が厚くなった部位の軟化・除去に用いられます。