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直腸性便秘は食物繊維を摂ることで逆に悪化する

便秘には食物繊維がよいとされていますが、それが逆効果になる場合があります。中高年に多い便秘には大きく2タイプ。1つは弛緩性便秘、もう1つは直腸性便秘です。このうち直腸性便秘は食物繊維を摂ることで逆に悪化してしまうのです。直腸性便秘を詳しく見ていきましょう。



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直腸性便秘は食物繊維を摂ることで逆に悪化する


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直腸性便秘は便意を感じにくくなる

中高年に多い便秘が弛緩性便秘。弛緩性便秘は腸のぜん動運動が低下して、便を押し出す力が弱まることでおこります。弛緩性便秘はお腹が張って苦しくなるのが特徴です。

もう1つ、中高年に多い直腸性便秘は少々やっかい。通常、胃や小腸で消化された食べ物が大腸に入ると、反射的にぜん動運動がおこります。そして、肛門の手前にある直腸に便が送られると、脳にその信号が伝わって便意がおこるのです。

しかし、加齢とともに直腸の便を感知する働きは徐々に低下にするもの。直腸の働きも低下して、便意を感じにくくなってしまいます。こうしておこるのが直腸性便秘なのです。

食物繊維の水溶性と不溶性の違い


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直腸性便秘には食物繊維が逆効果

直腸性便秘になると、便が大腸に長く留まるために硬くなって、出にくくなります。いきんでもコロコロした便が少量しか出ないので、残便感を感じるのも特徴です。

通常、便秘には食物繊維がよいとされますが、そして、直腸性便秘にはかえって逆効果。直腸の働きがさらに低下して、便秘がさらに悪化しやすくなります。とくに不溶性食物繊維は腸壁を痛めてしまうこともあるのです。

直腸性便秘の解消には、体を動かすことが大切。ウォーキングや上半身をひねるような運動を行えば、直腸が刺激されて便通がよくなるのです。

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