唾液内のヒトヘルペスウイルスで疲労度を数値化
最新の検査では疲労度を数値化できるようになりました。唾液内のヒトヘルペスウイルスの量を測定することで、疲労度がわかるのです。しかも、検出されるヒトヘルペスウイルスの種類で、中期的な疲労か長期的な疲労かも判別できます。『主治医が見つかる診療所』で紹介されていました。
唾液中のヒトヘルペスウイルスの量
ヒトヘルペスウイルスは、日本人の90%以上が10歳までに発症する水疱瘡の原因となるウイルスです。水疱瘡が治った後もウイルスは死なず、そのまま体内に潜伏。大人になってからは帯状疱疹をおこす原因になります。
このヒトヘルペスウイルスは、宿主である人間が疲れていることを察知すると、唾液から外へ逃げ出そうとするのです。そこで、唾液中のヒトヘルペスウイルスの数を調べれば、その人がどれほど疲れているかを測定できるわけです。
実際に、この検査を受ける様子を見てみましょう。検査はいたって簡単です。長さ5㎝ほどの棒状の脱脂綿を口に含み、2分ほど唾液を染み込ませるだけ。その脱脂綿から1mlの唾液をとり、特殊な計測器を使ってヒトヘルペスウイルスの量を測定します。
唾液で疲労が中期的か長期的か判定
ちなみにこの唾液の値は、1日徹夜して睡眠不足だからといって大きく変動しません。長時間あるいは長期間、強い蓄積疲労があったり、3~4日以上の過酷な状況で過ごしたときに、始めてウイルスは反応し出します。
また、ヒトヘルペスウイルスには2種類あり、ヒトヘルペス6型は1~2週間の中期的な疲労で反応し、ヒトヘルペス7型は1か月程度の長期間の疲労で反応。唾液中にこどちらが多いかで疲労が長期的か中期的かを判定できるのです。
今回、唾液の疲労度検査を行った22歳の女性は長期的な疲労については問題ありませんでしたが、中期的な疲労を示す数値は基準値を超えていました。ここ1週間、疲れがたまっていると診断できます。
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