お供え物は封を開けるのがマナーだった件
命日やお盆やお彼岸に「お墓参り」をするのは日本の古くからの習慣です。そのお墓参りで「お供え物」をするとき、封を開けたほうがよいのでしょうか? そのほかにもお供えに避けたほうがよい花など、お墓参りにはさまざまなマナーがあります。詳しく見ていきましょう。『林修の今でしょ!講座』で紹介されていました。
お供え物は「封を開ける」のがマナー
お墓参りにお菓子などのお供え物を持っていきますが、封は開けるべきでしょうか? 正解は「封を開ける」。マナーとしては開けたほうがよいのです。
仏教の考え方では、ご先祖さまが何を召し上がるかというと「香り」を召し上がります。線香を焚くのも、お供え物のご飯に温かいものを使うのも、香りを召し上がるという考え方からです。
その意味では、香りが楽しめるように封を開けておくのがマナー。ワンカップなどのお酒も、開封しておいておくのがよいのです。大切なのは「召し上がってください」という気持ち。それを伝えるためにも、封を開けておくのがお墓参りのマナーだったのです。
なお、お供えしたあとの食べ物や飲み物はどうすればよいのでしょう? これはお墓参りの帰りにきちんと持って帰ります。そして、家に戻ったらそれをみんなで食べるようにしましょう。それが供養になるのです。
お供えにキクが使われる合理的な理由
お墓参りでお供えとして避けたほうがよい花は「ヒマワリ」と「バラ」のどちらでしょう? じつは正解はバラです。
トゲがある花は人を傷つけるもの。人を傷つける植物というのは、やはり縁起が悪いとされています。このため、お墓参りなどの仏事には用いないようにするのです。
ほかにも「ツバキ」なども避けるべき花。お花としてはすごくきれいですが、花が首からボタッと落ちることから縁起が悪いとされています。
ちなみに「キク」を供えることが多いのはなぜでしょう? 諸説いろいろありますが、1年を通して非常に手に入りやすい花であること。そして、メンテナンスがかからない長持ちすることがその理由です。