足底腱膜炎(そくていけんまくえん)の治療法
足底腱膜炎(そくていけんまくえん)とは、足の裏のかかとから指まで伸びている足底腱膜の炎症です。足底腱膜は土踏まずのアーチ構造を支え、歩くときの衝撃をやわらげる役割があります。歩きすぎや立ち仕事で足に負荷がかかると、腱膜に小さな傷ができて、かかと周辺が痛むのが足底腱膜炎です。
足底腱膜炎はシニア世代に多く発症
足底腱膜炎は、朝起きて一歩目の激痛が特徴的。これは寝ている間に硬くなった腱膜が、急に伸ばされることが理由です。しばらくすると腱膜が緩んで痛みは軽くなります。
足底腱膜炎はシニア世代に多く、運動不足や疲れが原因で発症するもの。体重の増加も関係しています。バスケットボールなど足裏に繰り返し衝撃を受けるスポーツをしていると、若い人でも発症するものです。
具体的には、ふくらはぎの筋肉が硬かったり、足裏の筋肉が弱ったりすることが足底腱膜炎の原因。その結果として、足底腱膜に炎症が出てしまう病気なのです。このため、激しいかかとの痛みを伴います。
足底腱膜炎の治療はストレッチから
足底腱膜炎の治療法は、腱膜やアキレス腱のストレッチが一般的です。このほかの治療法では、かかとにかかる負荷を分散させる中敷き、炎症を抑えるステロイド注射や鎮痛剤を使用します。ほとんどのケースはこうした治療で治りますが、なかには半年近く痛みが続く人もいます。
2012年からは衝撃波を使った足底腱膜炎の治療法が保険適用です。結石を壊す治療でも使う衝撃波を患部に当て、痛みを伝える神経を壊したり、傷んだ腱膜の修復を促したりする治療になります。
衝撃波による足底腱膜炎の治療は、麻酔を使わず30分ほどで日帰り可能。手がける医療機関はまだ少ないのが難点ですが、徐々に広まっています。また、足底腱膜炎は治療は、内視鏡を使い傷んだ腱膜の一部を切り離す手術も選択肢です。
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