医薬品情報：ウチダの参蘇飲の薬理作用と臨床効果

ウチダ和漢薬が製造するウチダの参蘇飲は、感冒，せきを目的とした鎮咳去痰薬です。本剤には13種の有効成分が配合されており、それぞれが独自の薬理作用を持ちます。感冒，せきに対して、ソヨウは病状を緩和する作用があります。また、キジツは効果を発揮することで相乗効果を発揮します。

配合成分の薬理学的特性

キキョウ（2g）: 薬理学的特性としてキキョウの根を乾燥させた生薬で、去痰、鎮咳、抗炎症作用を持ちます。作用機序はサポニンやフラボノイドなどの成分が気道分泌物を調整し、また炎症を抑制します。臨床効果として咳、喘息、気管支炎などの呼吸器病状の緩和に薬効を発揮します。 チンピ（2g）: 薬理学的特性としてミカン科の植物の果皮を乾燥させた生薬で、健胃、整腸作用を持ちます。作用機序は精油成分やフラボノイドが胃腸の蠕動運動を促進し、消化液の分泌を増加させます。臨床効果として食欲不振、消化不良、腹部膨満感、下痢などの胃腸障害の改善に薬効を発揮します。 ハンゲ（3g）: 薬理学的特性としてサトイモ科の植物の塊茎を乾燥させた生薬で、鎮咳、去痰、制吐作用を持ちます。作用機序はサポニンなどの成分が気道粘膜や消化管に作用し、分泌物を調整して咳や痰、吐き気を抑えます。臨床効果として咳、痰、吐き気、めまい、頭痛などの病状改善に薬効を発揮します。 ブクリョウ（3g）: 薬理学的特性としてサルノコシカケ科の菌類の菌核を乾燥させた生薬で、利尿、鎮静作用があります。作用機序は水分代謝を促進し、利尿作用を示します。また、中枢神経系に穏やかに作用し、鎮静効果をもたらします。臨床効果としてむくみ、不眠、神経過敏、胃腸障害の改善に薬効を発揮します。健胃作用や滋養強壮作用も持ちます。 ニンジン（1.5g）: 薬理学的特性としてウコギ科の植物の根を乾燥させた生薬で、強壮、健胃、滋養強壮作用があります。作用機序はサポニン類（ジンセノシドなど）が中枢神経系や内分泌系に作用し、適応力を高めます。臨床効果として疲労回復、体力増強、食欲不振、虚弱体質の改善、ストレス抵抗力の向上に薬効を発揮します。 タイソウ（1.5g）: 薬理学的特性としてクロウメモドキ科の植物の果実を乾燥させた生薬で、滋養強壮、鎮静作用を持ちます。作用機序はサポニンやフラボノイドなどの成分が自律神経系に作用し、鎮静効果や滋養効果をもたらします。臨床効果として不眠、イライラ、疲労、胃腸障害の改善に薬効を発揮します。 ショウキョウ（0.5g）: 薬理学的特性としてショウガの根茎を乾燥させた生薬で、健胃作用や体を温める作用を持ちます。作用機序はジンゲロールなどの辛味成分が胃腸の血行を促進し、消化液の分泌を促します。また末梢血管を拡張させ、発汗を機能を亢進させます。臨床効果として胃腸の働きを活発にして消化を助け、体を温める作用があります。冷え症、胃腸の不調、食欲不振などに薬効を発揮します。 モッコウ（1g）: 薬理学的特性としてバラ科の植物の根を乾燥させた生薬で、発汗、解熱、解毒作用を持ちます。作用機序はサポニンやフラボノイドなどの成分が発汗を促し、体内の余分な熱や毒素を排出します。臨床効果として風邪の初期病状（発熱、悪寒）、皮膚疾患（にきび、湿疹）などの改善に薬効を発揮します。 カンゾウ（1g）: 薬理学的特性としてマメ科の植物の根を乾燥させた生薬で、抗炎症作用や去痰作用、抗アレルギー作用を持ちます。作用機序はグリチルリチン酸などの成分が抗炎症作用を示し、気道分泌物を調整して去痰効果をもたらします。臨床効果として咳や痰の緩和、のどの炎症鎮静、胃腸の不快感緩和に薬効を発揮します。他の生薬の苦みを和らげる調和剤としても使用されます。

薬理学的作用機序と臨床効果

これらの有効成分が協働的に作用することにより、感冒，せきに対して複合的な治療効果を提供します。ソヨウが病状を抑制, キジツが病状を抑制するなど、多面的な薬理作用により病状の効率的な緩和を可能にします。

副作用と臨床使用上の注意点

本剤の治療効果を最大化し副作用リスクを最小化するため、用法・用量の厳守が重要です。用法・用量を遵守し、過敏病状が発現した場合は投与を中止し、医師または薬剤師に相談してください。

用法・用量および臨床使用ガイドライン

［年齢：1日量］大人（15歳以上）：1袋（1日分）につき水約600mLを加え，あまり強くない火にかけ約300mLに煮つめ，袋をとり出し3回に分けて食前1時間又は食間空腹時に温服する。 15歳未満7歳以上：大人の煎液の2／3量を3回に分けて食前1時間又は食間空腹時に温服する。 7歳未満4歳以上…を標準的な投与量としてください。病状の改善が見られない場合や有害事象が発現した場合は、投与を中止し医療専門家の診察を受けるよう指導してください。 ※本情報は医療専門家による診断や治療を代替するものではありません。
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